タラバガニの高騰の原因はなに?食べられなくなるの?

 

カニ全体の価格が上昇していますが、中でも際立っているのが

タラバガニです。

 

 

昨年に比べて卸値で約40%程度の大幅な上昇がみられ、

ますます手が届きにくい食材となっています。

 

タラバガニは「カニの王様」とも言われ、お正月などでも重宝されますから、

庶民にとっても痛いところです。

 

そんなタラバガニの高騰の原因は何なんでしょうか?

 

今後は食べられなくなってしまうのでしょうか?

 

タラバガニの高騰の原因はなに?

 

タラバガニの高騰のもっとも大きな原因は日本がロシアと締結した

カニの密漁・密輸防止協定」(IUU)の発効です。

 

実はロシアは以前から密漁に悩まされており、これを防止するために

多くの国とIUU協定を結んできました。

 

この協定が発効すると、輸入業者はロシア政府が発行する適法に

漁獲されたカニである証明書を税関に提出することが義務付けられることから、

出自が曖昧なカニの輸入ができなくなります。

 

しかも従来ロシアから日本に輸出されていたタラバガニの7割が密漁によるもの

という意見もあり、実態は非常に不透明です。

 

実はIUUは日本に先立って韓国が2009年に締結して、2012年に発効しましたが、

同年はロシアから韓国へのカニの輸出量が前年比でなんと46%も減少しました。

 

つまり韓国が輸入しているカニのうち、半分近くが密漁によるものの可能性が

あったわけですが、このような現象が今後は日本でも起こる可能性があります。

 

日本が輸入するタラバガニの産地はロシア、カナダ、アメリカ産が9割を占めますが、

もっとも多い量を頼っているのが約60%を占めるロシアです。

 

カナダやアメリカ産のタラバはロシア産より高く、また近年注目されている

ノルウェー産は輸送コストがかさみます。

 

そのため長らく日本で消費するタラバガニの大供給地で知られてきたロシアですが、

2014年12月のIUUの発効以降は輸入量が激減しており、今後も市場関係者などは

戦々恐々と言った状況です。

 

このような事情であることから、今後のタラバガニの高騰は

さらに拍車がかかるようにも思えます。

 

場合によっては資源枯渇により価格が急騰したウナギのように、

おいそれと食べることができなくなる可能性もあるようです。

 

今後はタラバガニの代用品として期待されている南タラバガニなどにも

注目です。

 

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